高野山真言宗



 高野山真言宗は平安時代のはじめ(弘仁7年 816年)、弘法大師空海(774〜835)によって開かれました。その教えは「真言密教」と言われ、日本人が初めて味わうインドの宗教でした。真言(マントラ)という不思議な言葉を唱え、身体で印契を結び、心底で仏や仏国土を観想を行うという自分の全身全霊で感動できる全く新しい佛教でした。多くの人々がこの真言密教の教えに接することで佛教を身近な自分のものとして受けとめるようになりました。
 高邁にして複雑な教理や言葉を使う学問佛教ー南都佛教は凡そ一般の人々には無縁のもので、それは専門の官吏としての年分度者僧のみが学ぶものでした。そういうごく限られた人のための佛教が受容されている中で、自身の肉体で感動できる真言密教はすべての人々に解放されました。私度僧空海が招来した真言密教は佛教のバリアフリー化をうながしたのです。それは新鮮な驚きでもありました。
 密教は、佛教はもとより、インドの日常的宗教儀礼の多くを取り込んで、佛教の中観哲学や喩伽唯識行派の哲学を基礎に据えて、7世紀のインドで生まれました。密教は中国に入り、そして弘法大師空海によって我が国へもたらされました。
 弘法大師によって開かれた真言密教は大日経と金剛頂経の二つのお経を所依の経典としています。





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